2019/03/21
「ロベルト・カヴァリ」、ポール・サリッジが退任
2019/03/21
「ロベルト・カヴァリ(Roberto Cavalli)」のクリエイティブディレクター、ポール・サリッジ(Paul Surridge)が退任する。サリッジは2017年5月から同職を務めており、先月もミラノ ファッションウィーク中にコレクションを発表していた。

「ロベルト・カヴァリ」は2015年4月にイタリアの投資会社Clessidraが買収したが、その後1年半に渡り財政難に苦しんだ。そして2016年にジャン・ジャコモ・フェラリス(Gian Giacomo Ferraris)をCEOに迎え、新たにラグジュアリーブランドとして立て直しを図ることとなった。
「ポール・サリッジを起用した当時の計画が変わってきている。投資も追いついておらず、たとえばブランドの主要店舗ではまだ前任のピーター・デュンダス(Peter Dundas)によるコンセプトの内装が残ったままだ。広告は随分と減ったし、クリエーションにかける費用も限定されている。ショーも資金が足りないため、ブランドのリポジショニングには程遠い。こうした状況では立て直しはほぼ不可能だろう」と情報筋は話す。
また、デザインの面でも、創業者ロベルト・カヴァリによるグラマーでセクシーな路線からの方向転換を図ることがサリッジには期待されていた。しかしこうした施策は消費者には伝わっておらず、彼の仕事を余計に難しいものにしたはずだ。
ポール・サリッジに関しては、「他のオファーを吟味しているところで、静かに考えるためにも『ロベルト・カヴァリ』を離れる方が良いと考えている」と情報筋は解説しており、「現在のところポール・サリッジが他のメゾンとの契約を締結したという事実はなく、まだオファーを検討している段階だ」と補足した。
「ロベルト・カヴァリ」はここ数ヵ月、投資元探しに勤しんでいる。Clessidraはブランド売却を検討しているとも見られており、身売り先候補としてはアメリカのBluestar Allianceのほか、フィリップ・プレイン(Philipp Plein)なども名乗りをあげているという。
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