2019/12/10
「ランバン」創業130年、アーカイブピースを復刻
2019/12/10
中国の復星国際(Fosun)が所有する「ランバン(Lanvin)」が、創業以来130年のアーカイブから厳選したアイテムの復刻コレクション「Reedition」を発売する。また、130周年を記念したカプセルコレクションや、上海での展覧会なども予定されている。

アーティスティックディレクターのブルーノ・シアレッリ(Bruno Sialelli)は、創業者ジャンヌ・ランバン(Jeanne Lanvin)がデザインした3型を厳選し、限定コレクションとして全く同じ型を現代に蘇らせる。
1920年秋冬コレクションに登場した「Guilhem」は、袖にジオメトリックなアップリケとパールのエンブロイダリーを施したジョーゼットのチュニックと、アール・デコスタイルのプラストロンがついたドレスのアンサンブルだ。それに加えて1927年春夏のゴールドスパンコールをあしらったシルクブラウスも、それぞれ18点ずつの数量限定で販売される。また、1936年春夏に発表されたベークライトつきのコート「Minuit」は、13点限定となる。
「Reedition」の他にも、ブルーノ・シアレッリが特別にデザインしたカプセルコレクションも発売予定で、ジャージのロングドレス、Tシャツ、スウェット、スニーカー、ジーンズといったアパレルはもちろん、スカーフ、バッグ、アイウェア、ハットといった小物も展開。「ランバン」のアイコニックなモチーフやディテールを盛り込みつつ現代的なコレクションに仕上げた。
1930年代にジャンヌ・ランバンがフラ・アンジェリコの絵画に着想を得て描いたデッサン「l’Ange」や、メゾンの初期のロゴ、さらに20年代にアジアにインスパイアされたプリントなどもリバイバルする。
中国の店舗とオンラインショップで、合計アパレル1000点、アクセサリー800点を12月から販売するという。アール・デコの美学に、異国情緒や宗教・中世からのインスピレーションを混ぜこんだメゾンの精神を再確認できるコレクションに仕上がった。成長戦略の要である中国市場にブランドのDNAを広める意味でも良い機会になるだろう。

2018年に復星国際が子会社Fosun Fashion Groupを通じて「ランバン」を取得し、ジャン=フィリップ・エケ(Jean-Philippe Hecquet)をCEOに迎えた。現在、中国での売上が35〜40%を占めている。中国7店舗目となる旗艦店をオープンしたばかりの上海では、2月9日までブランドの歴史を75型のルックでたどる「Dialogues」展も開催予定だ。
復星傘下に収まって以来、デザインチームを強化してきた「ランバン」。特にアクセサリーには力を入れており、今後3年間で売上構成比50%近くにまで成長させる方針だ。
「ランバン」は現在各国に26店舗を展開し、アメリカ、中国、フランス、イタリア、イギリス、中東などを中心に世界30カ国で販売されている。
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