AFP-Relaxnews
2016/09/12
「トミー・ヒルフィガー」、"クリック&バイ"のランウェイで業界に革命を
AFP-Relaxnews
2016/09/12
「トミー・ヒルフィガー(Tommy Hilfiger)」が9月9日にニューヨークで行ったショーでは、初の"クリック&バイ"コレクションを披露、ファッション業界に新たな一石を投じた。

生産スケジュールを抜本的に改定し、トップモデルのジジ・ハディッド(Gigi Hadid)と16年秋冬向けのコラボレーションを実現するのに、実に数百万ドルを費やした「トミー・ヒルフィガー」。
こうした投資を売上で回収できるかどうかは一種の賭けでもある。ランウェイで披露したアイテムは全て、その場で購入することが可能だ。ヒルフィガーの考えでは、これが成功すれば、業界全体に変革が起き、他のデザイナーも彼に続くはずだという。
「我々は変化の最先端にいる。業界全体が変わりつつある」とデザイナー本人はAFPに話している。「人々は、今その場で手に入るものを求めている」。
今シーズンのニューヨーク ファッションウィークは大きく揺れている。「トミー・ヒルフィガー」や「トム・フォード(Tom Ford)」といった大手ブランドがオンタイムな秋冬コレクションを打ち出す一方で、他のブランドは従来通り半年先に店頭に並ぶ春夏コレクションを発表している。
デジタル技術の急速な発達により、今日ランウェイショーの様子はネットやSNSを通じてリアルタイムで世界中に配信されるようになった。目にしたアイテムを手に入れるのに、一般の消費者も、最早半年以上待つことを望んではいない。
ヒルフィガーのショーでは、オンラインは勿論、パーティーでのインタラクティブタッチスクリーンを介しても、ランウェイに現れたルックが全て即座に購入できる仕組みになっていた。
「記憶に残るような経験を作り上げようと思った。すぐに目に見えるものが欲しいという、消費者の声に耳を傾けた結果だ」とヒルフィガー。
彼の30年のキャリアの中でも最高額の予算を費やしたと噂されている今回のショーだが、本人も「数百万を掛けた」と笑った。
ジジ・ハディッドと作り上げたコレクションには、フーディー、トラックスーツ、ジャージードレスやボクサーショーツ、ハイウェストのベルボトムパンツに、大きな碇モチーフをあしらったクロップドレザージャケットなどのアイテムが登場。カジュアルでスポーティーなカリフォルニアンスタイルが、トミー・ヒルフィガーのクラシックなアメリカンカレッジテイストと調和した。
ヒルフィガーは、ジジ・ハディッドを「最高にクールな若い世代の"アイコン"」と評価する。
「デザイナーはモデルをモデルとして使うけれど、普通デザインさせようとは思わない。僕はジジのスタイルにインスパイアされて、一緒に仕事をしてきたんだ」。
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