AFP
2019/07/25
「ソニア・リキエル」が会社清算へ
AFP
2019/07/25
パリ商事裁判所は7月25日、「ソニア・リキエル(Sonia Rykiel)」に十分な買い手がつかず、深刻な財政難を理由とした清算型破産手続に移行する判決を下した。

すでに買収提案の締切日を3度延期していたものの、25日午後には即時の会社清算が発表された。AFPの記者が判決を確認している。
創業者が2016年に死去して以来「ソニア・リキエル」ブランドは業績不振にあえいでいた。
2018年の業績は売上高3500万ユーロ(約42億500万円)、純損失3000万ユーロ(約36億400万円)。現在133名の従業員が所属しており、うち14名がアトリエでデザイン業務に携わっている。
元「バルマン(Balmain)」トップのエマニュエル・ディエモス(Emmanuel Diemoz)、そして「ルモンド」紙が報じたニコル・レヴィ(Nicole Lévy)とジュリアン・セドボン(Julien Sedbon)、2件の買収提案が裁判所には提出されていた。
メゾンは2012年に香港の利豊(Li&Fung)グループの経営者一家が立ち上げた投資会社Fung Brands(現First Heritage Brands)、ジャン=マルク・ルービエ(Jean-Marc Loubier)、シンガポールのファンドTemasekが共同で取得し、その後2016年にFirst Heritage Brandsがメゾンの全株式を保有することになった。
すでに買収提案の締切日を3度延期していたものの、25日午後には即時の会社清算が発表された。AFPの記者が判決を確認している。
創業者が2016年に死去して以来「ソニア・リキエル」ブランドは業績不振にあえいでいた。
2018年の業績は売上高3500万ユーロ(約42億500万円)、純損失3000万ユーロ(約36億400万円)。現在133名の従業員が所属しており、うち14名がアトリエでデザイン業務に携わっている。
元「バルマン(Balmain)」トップのエマニュエル・ディエモス(Emmanuel Diemoz)、そして「ルモンド」紙が報じたニコル・レヴィ(Nicole Lévy)とジュリアン・セドボン(Julien Sedbon)、2件の買収提案が裁判所には提出されていた。
メゾンは2012年に香港の利豊(Li&Fung)グループの経営者一家が立ち上げた投資会社Fung Brands(現First Heritage Brands)、ジャン=マルク・ルービエ(Jean-Marc Loubier)、シンガポールのファンドTemasekが共同で取得し、その後2016年にFirst Heritage Brandsがメゾンの全株式を保有することになった。同ファンドは「ソニア・リキエル」に対し、合計2億ユーロ(約242億3000万円)程度を投資したと見られている。
「誤ったポジショニング」
メゾンに29年勤めたとある社員は、「このような終わり方は従業員にとっても非常に残念です。特に、2016年に一度雇用保護計画(plan sauvegarde de l'emploi)を乗り越えて残留した面々の悲しみはひとしおです」とAFPに述べる。
他にも、18年、19年と長く「ソニア・リキエル」で働く社員が法廷に姿を見せた。「それ以前から業績は良くありませんでしたが、ソニア・リキエルご本人が亡くなったことが引き金になった気がします」とそのうちの一人は話した。全盛期は400人の社員を抱え、30店舗を展開していたと懐かしむ。「問題は、次のオーナーたちがメゾンのコードや基礎となるものを手放したことでしょう。ニットやボーダーといったような、ブランドのアイデンティティーを形作るものを失ってしまった。私たちはプレタポルテ(普通の既製服)をやっていたのに、突然ラグジュアリーの競争を始めたんです。ポジショニングに誤りがあったと思います。商品がついていかなかった」と彼女の同僚が続けた。
(2019年7月25日現在、1ユーロ=120円で換算)
by Katia Dolmadjian
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