
Emily Jensen
2017/04/19
「ザラ」、スカートのモチーフが差別的なキャラクターに酷似?ネット上で物議

Emily Jensen
2017/04/19
スペイン発のアパレルブランド「ザラ(Zara)」が発売した新作スカートのモチーフが、各所で物議を醸している。問題となったデニムスカートには、しばしば差別と結びつけられるインターネット上のキャラクター、「カエルのペペ(Pepe the Frog)」に似たモチーフがあしらわれているという。

ライターのミーガン・フレデット(Meagan Fredette)さんは、ツイッターに件のデニムスカートの画像を投稿し、メーカー側がとこのキャラクターの意味するところを本当に知らないでいられるのか、と疑問を投げかけた。彼女は、「尖ったものを作ろうと思ったんでしょうけど、デザインの本当の意味をなおざりにしている。人種差別的な話題にすり寄るのは、良いビジネスのやり方とは言えないわ」と「デイズド(Dazed)」に話している。
2005年に漫画家のマット・フューリー(Matt Furie)氏がデザインしたキャラクターで、当初は害のないインターネット・ミームとして登場したものの、それがいつしか白人至上主義や反ユダヤ主義といったものに結び付けられ、昨年には遂にユダヤ人差別撤廃団体ADL(Anti-Defamation League)が「ヘイト(憎悪)の象徴」に認定するまでになった。「カエルのペペ」に関する全ての画像がヘイト的要素を持つとみなされたわけではないが、該当するイメージの多くは、ヒトラーやKKKのメンバーを思わせる格好をしたものだ。また、「ぺぺ」は大統領選挙中にドナルド・トランプ支持者とも結びつけられている。オルタナ右翼の指導者で白人至上主義者であるリチャード・スペンサー氏が反トランプのデモ参加者に襲撃されている動画では、該当キャラクターのピンを身に着けていた。
以前に従業員の人種差別問題で訴えられていた「ザラ」だが、他にも子供用Tシャツがホロコーストを連想させるとして物議を醸したこともある。
今回話題になった「ザラ」のデニムスカートには、サングラスをかけたカエルのモチーフが2つあしらわれており、インターネットで使われる「ペペ」の2形態、「Feels Good Man」と「Feels Bad Man」に酷似している。2015年以前にも使用されていた「カエルのペペ」だが、2016年、ヒラリー・クリントン氏の大統領選キャンペーンにて、白人至上主義者とトランプ支持者が持て囃すキャラクターだと批判されている。また、ドナルド・トランプ氏側のキャンペーンにも「ぺぺ」は登場し、トランプ氏自身も自分の扮装をした「ぺぺ」の画像をツイッターで共有していた。
「ザラ」側は問題のスカートや「カエルのペペ」との類似性について今のところコメントを発表していないが、該当商品はオンラインストアから削除されている。
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