「ザラ（Zara）」などを展開するスペインのインディテックス（Inditex）グループが発表した第1四半期（2-4月）決算は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により純損失4億900万ユーロ（約498億4900万円）を計上した。売上高も前年同期の59億ユーロ（約7189億4600万円）から33億ユーロ（約4021億5300万円）へと大きく落ち込んでいる。

　一方で、「ウイルス対策に伴う店舗休業の影響で、グループは前年同期比で88%の減収を予想していたが、実際は44%減にとどまった」とも説明されている。
 
　前年同期の純利益は7億3400万ユーロ（約894億4900万円）だったが、当期の純損失のうち、「スペース最適化プログラム完了のため」の経費3億800万ユーロ（約375億3400万円）を見込んでおり、それを除くと損失は1億7500万ユーロ（約213億2400万円）にとどまるという。

　オンラインでの売上は第1四半期に50%伸び、4月単体では95%と大きく増加したという。
 
　また、減収とはなったものの、在庫は「ビジネスモデルのフレキシビリティにより」10%減だった。
 
　第2四半期については、5月の売上が恒常為替レートで51%減、6月の最初の週が34%減という見込みも発表している。
 

（2020年6月10日現在、1ユーロ=122円で換算）