2018/02/26
「MSGM」、株式30%を伊スタイル・キャピタルに売却 ミラノでのランウェイショーも盛況
2018/02/26
「エムエスジーエム(MSGM)」を手掛けるマッシモ・ジョルジェッティ(Massimo Giorgetti)は、先日自身のブランドの株式3分の1を売却する。そして、彼がその発表の翌々日にミラノで披露したのは、アレッサンドロ・マンゾーニ(Alessandro Manzoni)に捧げた、情熱にあふれるショーだった。

19世紀イタリアを代表する詩人・作家であるマンゾーニの代表作『いいなづけ(I Promessi Sposi)』は、スペイン統治下の北イタリア農民を描いたドラマチックな物語だが、ジョルジェッティのコレクションは楽観的なムードが溢れていた。
新しいパートナーであるイタリアのスタイル・キャピタル(Style Capital)は、「MSGM」を展開しているMSGM S.r.l.の株式32%を取得する。
残りは、マニファットゥーラ・パオローニ(Manifattura Paoloni )が49%、そしてマッシモ・ジョルジェッティ自身が19%を保有する予定で、ジョルジェッティは引き続きブランドのアーティスティック・クリエイティブディレクターを務めるという。取引の詳しい内容は明かされていない。
「MSGM」は2009年にマッシモ・ジョルジェッティが立ち上げ、現在コンテンポラリー・ラグジュアリーに分類される中では、有数の成功を収めるブランドに成長した。2017年の売上高は5000万ユーロ(約65億8200万円)で、15%の増収を記録、さらに粗営業利益率は18%にも上った。今年は6000万ユーロ(約79億円)を達成する見込みだという。地域別売上構成比で言うと、本国イタリアが26%で、中国、韓国、日本のアジア諸国がそれを上回る35%を占める。現在、「MSGM」は世界中650店舗の小売店および百貨店で販売されている。
「素晴らしいニュースだよ。『MSGM』がステップアップするためにも、大きな投資が必要だった。それなりの規模の店舗をオープンするにも費用が掛かるが、今はそれだけの資金がある」とバックステージで語ったジョルジェッティ。
ミラノと東京に1店舗ずつ、韓国と香港、中国、中東に2店舗の直営店を構える「MSGM」は、今年中にロンドンとニューヨークに旗艦店のオープンも予定している。今後3年で30店舗を新規開設するのが目標だ。
(2018年2月26日現在、1ユーロ=132円で換算)
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