fashionsnap
2016/04/27
「匠からポップカルチャーまで日本文化を発信する出島に」新生ビームスジャパン館内公開
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2016/04/27
"日本をブランディングする"ビームス新プロジェクト「Beams "Team Japan"」の発信拠点としてリニューアルした新宿3丁目「ビームス ジャパン(Beams Japan)」の館内が、4月28日のオープンに先がけて公開された。プロジェクトのコンセプトが強く反映された地下1階〜地上5階の各フロアは、それぞ れに食、祭、衣、眼、趣、匠のテーマを設け、日本生まれのモノやコトを編集し集積。総合アドバイザーを務めた小山薫堂氏は、ビームスの設楽洋代表と共に 「匠からポップカルチャーまで日本文化を国内外に発信する出島にしたい」と語る。
Beams "Team Japan"は、40周年を迎えたビームスの一大プロジェクト。「これまでやってきた世界中のカッコイイを日本に提案することは続けながら、新たに、日本 の良いモノがもつセンスや奥ゆかしさを国内も含めて世界に発信していく」(設楽代表)ことを目指し、路面店のビームス ジャパンを一新した。
「日本の洋食」がテーマの地下1階は、ビームスにとって初のレストラン業態となる「日光金谷ホテル クラフトグリル(Nikko Kanaya Hotel Craft Grill)」。日光金谷ホテルの協力のもと、クラフトビールや100年前のレシピが再現されたカレーなどを提供する。1階には日本の今と伝統を感じさせ る品々を全国から集め、また猿田彦珈琲のコーヒースタンドを設けるなど「日本の銘品と珈琲」を展開。ビームスならではの遊び心を効かせたオリジナルの新宿 土産も並ぶ。2階はドメスティックブランドの売場としてメンズ・ウィメンズの「日本の洋服」を提案。同フロア内には3つの小部屋があり、「テーラー東洋」 のスカジャンや「ループウィラー」の別注アイテム、レミ レリーフの後藤豊氏をアドバイザーに迎えて新たに立ち上げたメイド・イン・ジャパンのアイテム群「Beams Japan」にそれぞれフィーチャーしている。3階は「日本のセンス」をテーマに40周年のコラボレーションアイテムや別注品を集積し、日本が世界に誇る カスタム力を発信するという。4階はトーキョー カルチャート By ビームスのショップで、軽トラやブルーシートの小屋など、造形集団ゲルチョップが手がけた異空間に「日本のポップカルチャー」を豊富に揃える。5階は「日 本のクラフトとアートギャラリー」で、職人による工芸品を扱うフェニカ スタジオや、日本をテーマにしたアートスペースとして再始動するbギャラリーを配置。Bギャラリーでは6月7日まで、浅井健一の個展を開催している。
ビームスの設楽代表は、40年という節目を迎え「創業した1976年頃は若者がモノと情報に飢えていたが、今は溢れすぎている。その中からこちらがキュレーションして良いものを提案していくことがこれからのセレクトショップの役目」とコメント。生まれ変わったビームス ジャパンについて「工芸品、サブカルチャーぞれぞれの発信拠点は国内様々あるが、匠からポップカルチャーまで網羅することができるのはビームスならではの強み。そういう観点で、幅広く見識のある薫堂さんに今回のプロジェクトに協力して頂いた」という。小山氏も「ビームスの目利き力、職人も巻き込み創り上げるチーム力はすごい。日本の技術やセンスには目を見張るものがあるので、それらを知ってもらうことで、夢をもってもらえる場所にできたら」と語る。
ビームスはアジアを中心に海外にも出店しているが、設楽代表は以前から「(ルーツとなった)米国に出店する夢はある」と話しており、「世界から集めたものを売るセレクトショップを海外でそのまま展開することは難しいが、自国のものを編集したショップならば海外にもっていける。(ここは)そういう戦略も絡んでいる」と世界展開に意欲を見せる。
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