2011年より世界へ拡大"ウールキャンペーン" 日本は10月スタート

　牧羊産業の持続を可能にすることを目的とした「THE CAMPAIGN FOR WOOL（ザ・キャンペーン・フォー・ウール）」が世界主要都市で開催されている。「THE CAMPAIGN FOR WOOL」はチャールズ英皇太子提唱の5ヶ年プログラムで、2010年よりイギリスでスタート。初開催となった、昨年のキャンペーン成功が話題を呼び、2011年には世界の主要国での開催するなど規模を拡大。日本では10月3日に東京で開催されるイベントでキャンペーンをスタートさせる予定だ。

東京で世界ウールイベント開催

　昨年の「THE CAMPAIGN FOR WOOL」は120社が参加し、ロンドン中心部にあるショッピングメインストリート、サヴィルロウの道路に芝生を敷き羊を放牧したイベントには6,000人が集まるなど話題となった。2年目を迎える今年は9月5日から7日間、ロンドンの主要小売店・デザインハウス・インテリアショップなどを総動員して、ファッションからインテリア、クラフトまでウールが使われる全分野の店頭で繰り広げられている。中でも9月7日にペルメル街のラ・ギャラリアで行われる「ウール・モダーン」展示会では、「Thierry Mugler（ティエリー・ミュグレー）」、「Yves Saint Laurent（イブサンローラン）」、「SONIA RYKIEL（ソニア・リキエル）」などのウール・ファッション・アーカイブに、「Mark Fast （マーク・ファスト）」、「Alexander McQueen（アレクサンダー・マックィーン）」、「BURBERRY（バーバリー）」、「Paul Smith（ポール・スミス）」、「Vivienne Westwood（ヴィヴィアン・ウェストウッド）」などの新作まで、ファッションやインテリアを幅広くカバーした展示を行っている。

　2011年度のキャンペーンスタートはオーストラリアで、3月にシドニーなどの都市で18ブランド、29ファッションデザイナーが参加。6月にはニュージーランドで同国のトップ・デザイナーや「ZAMBESI（ザンベジ）」、「NOM*D」などによるファッション・ショーが行われた。9月開催のイギリスに引き続き、10月からは日本を含め、オランダ・ドイツ・スペイン・米国・ノルウエーで順次開催。2012年には中国・イタリア・フランスでもキャンペーンの展開を予定している。

　日本で行われる「THE CAMPAIGN FOR WOOL」のローンチイベントは、イギリス大使館の協力を得て駐日英国大使公邸で開催。このイベントに続いて有力百貨店でのウール・ウィークなどメーカー・小売店の参加によるウール・プロモーションで2011/12年秋冬物商戦を盛り上げる予定だ。