2017/01/23
3大メンズファッションウィーク、17-18年秋冬のトレンド
2017/01/23
先日幕を閉じたパリ ファッションウィーク メンズ17-18年秋冬シーズンでは、「ベルルッティ(Berluti)」初のコレクションを披露したハイダー・アッカーマン(Haider Ackermann)のように、大手メゾンでデビューを飾る新アーティスティックディレクターが多く見られた。また、メンズのショーに組み込まれるウィメンズルックも増えた印象だ。

ロンドン、ミラノ、パリと続いた世界のメンズファッションウィークを通して、10のテーマが17-18年秋冬のトレンドとして浮かび上がった。特にスポーツウェアの影響を受けて若返ったワードローブが目立ち、ランウェイを席巻したスニーカーから、スキー、スケート、自転車、トレッキングといったアクティビティにインスパイアされたトレーニングウェアもマストなアイテムに。スポーツの要素はあちこちで見られ、シャツとネクタイに取って代わる存在になった印象だ。
コンフォートを最優先したスタイルには、特にざっくりと大き目のニットや、高機能素材を使用したウェアに、フライトジャケット、ダウンなどが登場。シャツ、スモーキングの時代は去り、ハイネックやスウェット素材が主役に。
1)トレーニングウェア

裏起毛、ベロア、ナイロン風サテンなど、ここ数シーズンでトレーニングウェアがメンズワードローブの定番になりつつあったが、スポーツのトレンドに追い風を受け、今やメンズファッションのマストハブにまで躍進。ライン入りのパンツや、スケーター風のフーディースウェットといったアイテムが。
2)ダウンコート

ウールのニットキャップ、マフラー、手袋に、コクーンブルゾン、XLセーターに厚めのアウターといった防寒スタイルが来冬には欠かせない。体をすっぽり覆うようなロング&オーバーサイズのトレンドは前シーズンから続くものの、今度はダウンが本格的にイン。ウィンタースポーツテイストたっぷりのものから、エレガントなものまで多彩に揃う。
3)メッセージ&ロゴ

ファッションは自己表現、を文字通り体現するトレンドが浮上している。多くのメゾンが、プリントやエンブロイダリー、アップリケ、織りなどでメッセージを洋服にあしらった。また、スポーツの世界に着想を得て、スポンサー風のロゴを載せるブランドもある。「ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)」のバッグに掛かれた「シュプリーム(Supreme)」などが好例だ。他にも、詩的に、あるいは哲学的に表現したものや、グラフィカルでカラフルなもの、そして写真プリントや大きな文字を用いた例も見られた。
4)スキーパンツ

バギーを彷彿とさせるスキーパンツが、来冬のメンズワードローブに加わった。バイカーパンツやオーバーパンツに似た要素がありながらも、ジップや起毛の裏地を使用したりと、より機能性が高まっている。クラシックなジャケットをカジュアルダウンする形で取り入れられることも。ウィンタースポーツの影響はあちこちに見られ、ノルディックセーター風のジャカードモチーフに、房のついたニットキャップ、ウールの手袋、そしてファーディテールも外せない。
5)フラワーオンミリタリー

ミリタリーやカーキのツイル地の人気が続く一方で、こうしたトレンドが少しソフトに変化しつつある。カモフラージュ柄に代わって花柄を用いるスタイルも。
6)ティーンスピリット

メンズファッションには特にスポーツトレンドの影響が大きく、全体として非常に若返った印象だ。従来クラシックなスタイルで知られるメゾンにおいても、スポーツテイストを見てとることができる。こうしたトレンドは様々なコレクションで目につくが、ともすれば幼稚とも呼べるような思春期の精神を反映したものもあり、キャスケットや、ティーンのような着こなし、ガジェット風のアクセサリーなどが登場。
7)ブランケットマフラー

ブランケットマフラーが多くのメゾンのランウェイに登場。ここ数シーズン続くオーバーサイズトレンドの流れを汲み、ストールから手編み風やフリンジつきの大振りニットまで、床に届くほどのロング丈が多く見られた。また、マフラーが腕を覆うこともしばしば。
8)チェーン、メタリック

チェーンやメタリックといったディテールが、ルック全体を際立たせ、少しパンキッシュなアクセントを付け加える。クラシックなジャケットのポケットにあしらった安全ピンであったり、懐中時計をぶら提げるような大振りのチェーンをベルトにつけたりといったスタイリングや、メタリックなピンブローチ、そしてキーやドッグタグなど諸々のペンダントトップを吊るして首に巻いた細いチェーンなどのアイテムも。
9)オレンジ

チョコレートブラウン、臙脂、紫、ダークグリーンといった秋冬らしいダークトーンのカラーパレットには、アクセントとなるビビッドカラーが欠かせなくなる予感の来冬。ゴールデンイエロー、チェリーレッド、バイオレットといった色がメンズワードローブに動きをもたらす。中でもビタミンオレンジの存在感は大きく、工事作業員のベストからガソリンスタンド店員のつなぎといったワークウェアを思わせるルックや、あるいは非常にポップなスタイルで登場した。
10)スニーカー

来冬、いつどんな場面でも履くべきは、スニーカーだ。ここ数年人気は衰えていないものの、今回のファッションウィークでは今までにないほどスニーカー熱が高まり、すべてのランウェイに登場していた。
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