fashionsnap
2019/07/04
90年代に流行「スーパーラヴァーズ」がドネーション型ブランドとして再出発、パンダのメリー&ケンも復活
fashionsnap
2019/07/04
1990年代から2000年代にかけて原宿を中心に人気を博したストリートブランド「スーパーラヴァーズ(Super Lovers)」がリブランディングし、再始動する。新たなコンセプトとして「世界中にかつてないほどのloveを」を追加し、様々な企業やブランドとのコラボレーションにより商品を企画。収益の一部を「Yahoo!Japan基金 災害復興みらい募金」をはじめとした社会支援団体に寄付するドネーション型のブランドとして展開する。
スーパーラヴァーズは、1970年代から1980年代のロンドンのストリートファッションに影響を受けた代表の田中康晴氏が「From Tokyo with love(=東京より愛を込めて)」をコンセプトに大学時代の友人と1988年に立ち上げたブランド。デビュー後はロンドンやニューヨークのクラブで開催されたファッションイベントなどに積極的に参加し、1990年に1号店を代官山に出店した。1991年以降は渋谷パルコやラフォーレ原宿といったファッションビルに進出。「ラヴァーズロック(Lovers Rock)」やジュニアブランド「ラヴァーズハウス(Lovers House)」といった派生ブランドも立ち上げ、ラヴァーズハウスを象徴するパンダのキャラクター メリー&ケンは多くのファンから愛された。
1998年にはスーパーラヴァーズ初の国外店舗としてロンドンニールストリート店がオープン。3ブランドの最盛期を迎えた2000年は国内の売上が50億円を突破した。2003年からはスーパーラヴァーズ社として「プレイボーイ(Playboy)」のライセンス事業をスタートし、オリジナルブランドとあわせたピーク時の年商は70億円以上にのぼったという。しかしその後は原宿ブランドの勢いが停滞し、2012年頃から段階的に各ブランドの規模を縮小。2017年には全ブランドの商品の生産を休止し、ラフォーレ原宿店を閉店した。現在はアウトレットの在庫を公式オンラインストアで販売しているが、事実上の休止状態となっている。
ブランドの再始動は、令和への改元や東京オリンピックの開催を来年に控えるなど日本国内で大きな時代の節目を迎えたことが大きなきっかけとなり、また90年代のトレンドをリバイバルする流れがあったことも後押しになったという。リブランディングにおける企画運営はサニーサイドアップグループ傘下のスクランブルが主導となり、田中氏は引き続きライセンス管理などを行う。ドネーション型のブランドとして再出発するが、アイコニックなロゴデザインは引き続き採用し、ラヴァーズハウスではパンダのキャラクター メリー&ケンのアイテムを中心に製作する。ラヴァーズロックはアーティスト事務所などとコラボレーションしていく予定だ。現在はコラボ企業を募っている段階で、具体的な販売開始時期は今後決定するという。
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