Aokiがオーダースーツ事業を強化、5年間で売上高100億円目指す

 「アオキ(Aoki)」が、オーダースーツの販売を全国573店舗で開始した。事業拡大に向けた取り組みの一環で、価格も見直すなど顧客のニーズや市場環境に対応。紳士服専門大手のAokiホールディングスならではの戦略で、異業種からの参入により競争の激化が見込まれるオーダースーツ市場で差異化を図っていく。

オーダースーツを着用したモデルとAOKIホールディングスの青木彰宏 代表取締役社長Image: Fashionsnap

 Aokiホールディングスは、既製スーツの市場規模が縮小傾向であるのに対し、オーダースーツ市場は年間約450億円と年々拡大傾向にある点や、顧客一人一人に合った商品が支持されるといった現在の市場環境を踏まえ、オーダースーツ事業の強化に至ったと説明。Aoki銀座本店に2016年10月にオープンしたオーダー専門のショップインショップ「The Tailor Shop Aoki」で2年間にわたり蓄積した知見や顧客の声を事業に活かしていくという。
 
 全国展開に際し、アオキ店舗では毎シーズンのトレンドや顧客のニーズを反映した商品を拡充。オーダーシステム「オアシス(Oasys)」では2年間で収集したデータを活用し、出来上がりのイメージやオプション選択などがスムーズにできるようになった。「仕上がりがイメージしづらい」「買いやすい価格でできる限り早く欲しい」「敷居が高いイメージがある」といった顧客の不安の声や要望に対応し、試着可能な様々な型紙の既製スーツを用意しているほか、価格を見直し1着3万8,000円から展開。契約工場とのパートナーシップにより約3週間の納期を実現させたほか、各店舗に専門知識を持った「Aokiカスタマーズスタイリスト」を配置し、採寸フィッティングから着こなし方までトータルスタイリングを提案している。
 
 このほか、オーダースーツ強化店舗として売場面積を拡大した23店舗を展開し、2019年1月にはECサイトでの取り扱いを開始。アオキとオリヒカ全店舗での販売や単独店の出店なども視野に入れており、約5年間で100億円以上のオーダースーツ売上高を目標に掲げる。
 
 オーダースーツ市場では近年、スタートトゥデイのプライベートブランド「ゾゾ(Zozo)」や伊藤忠商事などが参入。同社の青木彰宏 代表取締役社長はオーダースーツ市場を取り巻く環境について「ゾゾの参入が大々的に取り上げられたことで、スーツ業界全体およびオーダースーツ市場が注目を浴びたことはプラスだと思っている」と前向きな考えを示した。「オーダースーツ単独で展開しているブランドはあるが、アオキでは既製の商品を売りながらオーダスーツの新規顧客も取っていく。オーダースーツに興味を持つ既存の顧客に対しても、しっかりと対応できる環境が整っている」と続け、既製スーツを扱うブランドとしての強みをオーダースーツ事業に活かしていく考えだ。

 

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