CHIC（中国国際服装服飾博覧会）、開催地を北京から上海へ移転

by

Bruno Joly

掲載日
2014/04/02

　中国国際服装服飾博覧会（CHIC）が、2015年より開催地を北京から上海へと移転することを発表した。また、開催期間は従来の4日間から3日間となる。

　上海は近年、中国ファッションの中心地としてクローズアップされており、展示会の北京離れが続いている。最近では、テキスタイル見本市「Première Vision（プルミエール・ヴィジョン）」のほか、テキスタイル見本市「Intertextile（インターテキスタイル）」も北京開催を中止し、今後は上海のみで開催することを決定している。

　「CHIC」は22年間にわたり北京で開催されてきたが、「インターテキスタイル」「Interfilière（アンテルフィリエール）」「プルミエール・ヴィジョン」「Micam（ミカム）」といった展示会に続き、2015年より会場を上海に移す。同展示会の主要株主である中国服装協会のDapeng Chen（陳 大鵬）副会長は、「当展示会の出展者の声に耳を傾けた結果」だと説明する。

　また、開催時期や開催期間も変更する。2015年以降は、「インターテキスタイル」と同時期の3月中旬、開催期間は3日間に短縮して実施する。会場は2014年末に完成予定のChina Expo Complex。「インターテキスタイル」と「CHIC」が同じ会場で同時開催されることとなる。

　「CHIC」は上海移転を機に、出展者数の拡大を図りたい意向だ。これまではブースを国別に分類するほか、「ウィメンズ」「メンズ」「キッズ」「レザー＆ファー」といったカテゴリー別の展示を行っていたが、今後はスタイル別に分類した展示を行うという。

　Chen副会長は、「中国における販売は変化している。これまではフランチャイズパートナーや販売代理店を見つけるために訪れる業界関係者が多かったが、複数ブランド取扱店の増加に伴い、マルチブランドショップや百貨店、ECサイトなどをターゲットとした顧客が増えている」と話す。

　同展示会はまた、2016年〜2017年を視野に、年2回開催への移行も検討しているという。

　一方、2011年より北京で開催されている「CHIC」の姉妹店「Chic Young Blood（CYB）」は、今後も北京ファッションウィーク中の10月に開催される予定だ。ただし、展示会のコンセプトとしては、現地の新進ブランドを紹介するイベントとしての要素が濃くなるとしている。