「H&M（エイチ＆エム）」が、環境に配慮した洋服のケア方法を伝える新しいラベル「CleverCare」を導入する。環境に負荷の少ない洗濯機の温度やアイロンの使用頻度などを啓蒙するもので、4月10日発売の「Conscious collection」と「Conscious Exclusive collection」からスタートし年内に全商品への導入を目指す。

　これまで商品の製造段階や古着回収など、衣料品のライフサイクルに沿って環境への負担を減らすことに努めてきた「H&M」だが、商品の使用段階で環境への負担が最も大きいということがわかったという。洗濯やドライクリーニングなど洋服の正しいケア方法を通じて環境への負荷を低くすることを目指し、3年前に「CleverCare」の構想をスタートさせ、スイスのGinetexとともにプロジェクトを立ち上げた。「CleverCare」の導入は「H&M」が初めてだが、今後Ginetexを通じて他のファッション企業にも導入される見込み。来日したファッション＆サステナビリティコミュニケーション責任者カタリナ・ミッドバイは、「H&Mが権利を持っているものではあるが、私たちだけのものだけではなく他の企業にも参加してもらい、自由に使っていただきたい。現在、Stella McCartneyをはじめ多くのブランドが興味を持っているようだ」と話している。

　「Conscious collection」と「Conscious Exclusive collection」は環境に配慮した素材で作られる限定コレクション。2014年はスウェーデンのレザーメーカー「Tärnsjö（ターンショー）」のオーガニックレザーやオーガニックシルクを初めて採用し、よりサステイナブルな素材を使用したファッションの可能性を広げるコレクションに仕上がっている。よりハイクオリティの素材を使用した限定コレクション「Conscious Exclusive collection」では、サステイナブルなファッションとデザインのシンクタンク「Ever Manifesto（エバー・マニフェスト）」とコラボレーション。フラメンコやボヘミアンにインスパイアを得て、繊細なディテールを落とし込んだドラマティックなアイテムを展開する。取り扱いは「Conscious collection」が「H&M」の全店舗、「Conscious Exclusive collection」が世界各地のセレクトされた150のH&M店舗で、国内ではH&M Shibuya、H&M Shinsaibashiの2店舗限定。一部、Master & Muse（yoox.com）でも販売される予定だ。