2016/09/06
J.W.アンダーソンがキュレ―ションを担当した展覧会がイギリスで開催 川久保玲や三宅一生の作品も
2016/09/06
イギリス出身のデザイナー、ジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)がキュレ―ションを手掛けた展覧会が、イングランドのヨークシャー州にある美術館「ヘップワース・ウェイクフィールド(The Hepworth Wakefield)」で開催される。人間の体の形をテーマに、アート、ファッション、デザインの分野から集めた幅広い作品を展示する。

アンダーソンは、ロンドンの建築スタジオ6A Architects の建築家、トム・エマーソン(Tom Emerson)とステファニー・マクドナルド(Stephanie Macdonald)の二人と協力し、20世紀から21世紀にかけてアーティストやデザイナーが人間の形をどのように受け止めてきたかを辿る。
『Disobedient Bodies(反抗する身体)』と題された展覧会では、ジャン・アルプ(Jean Arp)、 ルイ―ズ・ブルジョワ(Louise Bourgeois)、リン・チャドウィック(Lynn Chadwick)、ナウム・ガボ(Naum Gabo)、バーバラ・ヘップワース(Barbara Hepworth)、サラ・ルーカス(Sarah Lucas)、マガリ・リウス(Magali Reus)、ドロテア・タニング(Dorothea Tanning) ヘンリー・ムーア(Henry Moore)といった芸術家の彫刻を展示。
また、クリスチャン・ディオール(Christian Dior)、ジャン=ポール・ゴルチエ(Jean Paul Gaultier)、川久保玲、ヘルムート・ラング(Helmut Lang)、三宅一生などファッションデザイナーの衣服も並ぶ。
更に、ハンス・コパー(Hans Coper)の陶芸作品や、イサム・ノグチ(Isamu Noguchi)のランプなどデザインや工芸分野にも言及する。

「非常に興味深く貴重な経験だ。アートとファッションの作品が集まったとき、どのような反応が起こるのか、それを見てみたい」とジョナサン・アンダーソン。
「スピードと、思いがけない出会い。今日我々がビジュアルイメージを消費するやり方を特徴づけている要素だ。それを反映したような展覧会にしたい。それから、ジェンダーやアイデンティティーといった問題について探究できるような空間にもしようと思った。これは僕自身のクリエーションにも関係してくる要素だ」。
アンダーソンは13年秋冬コレクションで、クラシックなメンズウェアのシルエットとフェミニンなラッフルディテールを組み合わせる試みを行ったが、展覧会はそうしたジェンダーの役割にも触れる。
「ジョナサンは長年モダンアートに情熱を傾けてきたが、それが彼のジェンダーフリーの衣服に対する試みと合わさって、今回の大胆な展覧会が実現することとなった。非常にパーソナルな視点での解釈となっているので、美術館の素晴らしいコレクションを、今までとは全く別の文脈でとらえることができるだろう」とサイモン・ワリス(Simon Wallis)館長もコメントを添えた。
展覧会『Disobedient Bodies: J.W.Anderson at The Hepworth Wakefield』の会期は、17年3月18日~6月18日。
不許複製・禁無断転載
© 2023 FashionNetwork.com