2017/03/07
LVMHグループ、オンラインデパートをローンチか
2017/03/07
LVMHグループが革新的なECプロジェクトに取り組んでいるという。高級ブランド専門ECサイト「ネッタポルテ(Net-A-Porter)」のフランス版のような、オンラインプラットフォームを作り上げる構想があると関係者筋がFashionNetwork.comに語った。

「ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)」、「ディオール(Dior)」、「セリーヌ(Céline)」をはじめ、ファッション・レザーグッズ部門で16ブランド、ウォッチ・ジュエリー部門7ブランド、そしてフレグランス部門9ブランドをを傘下に収めるLVMHグループ。16年通期業績は5%増の376億ユーロ(約4兆5300億円)と過去最高を記録した。
今回の高級バーチャルデパートプロジェクトは4月から5月にかけて公になり、6月の本始動の前にテスト運営が行われる予定だという。FashionNetwork.comの取材に対し、グループは現在のところ「ノーコメント」と発表を控えている。
同ECプラットフォームでは、グループ傘下のブランドはもちろん、クリエーターズブランドや比較的価格が低めのハイエンドブランドなども揃える。パリの高級百貨店「ル・ボンマルシェ(Le Bon Marché)」や免税店チェーン「DFS」なども所有するLVMHは、将来の協業相手に困ることはないだろう。
2015年9月にはアップル(Apple)の元幹部であるイアン・ロジャース(Ian Rogers)をデジタル部門のトップに起用するなど、ウェブ戦略を強化する体制も整えた。

長い間オンライン事業を軽視してきた感のあるLVMHではあるが、ここ数年で見直しを進めてきた。
競合企業では、同じくラグジュアリーコングロマリットのケリング(Kering)が12年にECサイト「ユークス(Yoox)」と合弁会社を作り、傘下ブランドのオンラインブティックを展開している。
イタリア発の「ユークス(Yoox)」はLVMH傘下の「エミリオ・プッチ(Emilio Pucci)」のオンラインショップ運営も手掛けているが、15年にスイスのリシュモン(Richemont)子会社である「ネッタポルテ」と合併、世界最大規模のEC企業が誕生するに至った。
(2017年3月7日現在、1ユーロ=121円で換算)
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