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LVMH、公開市場でのティファニー株取得を否定

掲載日
2020/06/04

 LVMHによるティファニー(Tiffany)取得をめぐり、ベルナール・アルノー(Bernard Arnault)CEOが買収価格引き下げに向け再交渉を検討しているとの噂が囁かれていたが、グループは6月4日に正式なコメントを発表し、公開市場におけるティファニー株の取得を行う予定がないことを明らかにした。

An image from Tiffany's T1 campaign - Instagram - Instagram


  「ここ最近の噂を受け、LVMHグループはこの機会に、公開市場におけるティファニー社の株式取得は行わない意向を表明する」と声明では述べている。取引自体は続行するとも暗に示唆されているが、その場合初期の合意より低い価格での買収という選択肢も存在する。
 
 アルノーCEOが価格の再交渉を望んでいるとの情報を米国メディアが報道したことで、ティファニー社の株価は大きく下げた。

 LVMHグループは昨年11月にティファニーを162億ドル、一株あたり135ドルという価格で取得することに合意。北米やウォッチ・ジュエリー事業におけるシェアの拡大を見込んでいた。
 
 しかし、昨日6月3日に米国メディアが再交渉の可能性を報道したことで、ティファニーの株価は10%と大きく下落し114.24ドルに。今公開市場での株式買い付けを行えば、合意価格よりはるかに安くティファニー社を取得することができる。
 
 こうした公開株式取得の可能性は改めて否定したものの、一方で初期の合意通りに取引を行う予定であるかどうかは明言されていない。
 
 声明では、「LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトンの取締役会が2020年6月2日に召集され、両社を繋ぐ合意を尊重しつつ、新型ウイルス流行の状況と、それがティファニー社の業績と今後に与える影響を中心に議論しました」とも補足されている。
 
 パリの業界筋の間では、LVMHがメディアに意図的に情報を流し、ティファニー社の株価下落をねらったのではないかとの見方もある。今後の価格引き下げに関する再交渉についても、アルノーCEOの立場は有利になるはずだ。また、グループは、ティファニーが買収完了後に債務を完済できない可能性にも言及しており、これは再交渉の理由になりうる。
 
 本件に関する取材に対し、LVMHの幹部からの返答はない。
 

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