LVMH、第3四半期売上高は予想上回る

　LVMHグループが発表した第3四半期売上高は、予想を上回る成長を見せた。中国などの主要マーケットが回復したほか、米国での需要が跳ね上がったことがけん引した。

　第3四半期の売上高は、恒常為替レートで6％増の91億4000万ユーロ（約1兆500億円）。第2四半期の4パーセント増、第1四半期の3％増から大きく伸びた。
 
　トムソンロイターI/B/E/Sアナリストの予想平均は89億1000万ユーロ（約1兆200億円）となっていた。

　他のラグジュアリー企業が苦戦するなか、LVMHは比較的よく持ちこたえていると見るアナリストもいる。スイスのリシュモン（Richemont）などは、高級時計市場の停滞に打撃を受け、小売業者から売れ残り在庫を買い戻すことも余儀なくされていた。
 
　欧州市場は順調だが、「フランスは観光客の減少による影響が未だに続いている」とLVMHグループ。
 
　グループ全体の売上のうち10％がフランス事業によるもので、その多くが観光客による消費だ。昨年末以来、相次ぐテロ事件により同国への観光客数は落ち込んでいる。
 
　主要なカテゴリであるファッション＆レザーグッズ事業は、第3四半期の売上高を恒常為替レートで5％伸ばした。アナリストは2％の成長を予想していた。
 
　香水をローンチしたばかりの「ルイ・ヴィトン（Louis Vuitton）」ブランドは好調な業績を維持しているという。
 
　また、「フェンディ（Fendi）」が飛躍的に売上を伸ばしたほか、「マーク・ジェイコブス（Marc Jacobs）」は引き続きリブランドに取り組んでいる。
 

（2016年10月11日現在、1ユーロ＝115円で換算）