LVMH、ティファニーと「予備交渉」に入ったことを公表

　LVMHグループは、米ティファニー（Tiffany）社と、最終的な買収を視野に入れた「予備交渉」の段階に入っていることを発表した。

 
　「昨今の市場のうわさを受け、LVMHグループは、最終的な取引に関する予備交渉をティファニー社と行っていることを発表します」と声明では述べているが、現段階では合意に至るという「確約は一切ない」状態であるとも補足している。
 
　AFPに関係者筋が明かしたところ、LVMHは今月初めにティファニー社に提案を持ちかけたという。また、最初の提案額は145億ドル（約1兆5800億円）だったとも同人物。

　ティファニー側はまだ正式にはこの提案に応えていない。しかし、最近では米中貿易関係の緊張が高まり、中国人消費者の購買力に陰りが見え始めるなど、ラグジュアリー産業に先行き不透明感が漂っている。
 
　10月25日のティファニー社の時価総額は、終値ベースで119億ドル（1兆2900億円）となった。
 
　昨年度の同社の売上高は前年比6.5%の44億ドル（約4783億1500万円）。
 
　もしティファニー社の買収が叶えば、LVMHグループにとっては過去最大の取引となる。
 

（2019年10月28日現在、1米ドル＝109円で換算）