2015/06/11
LVMH、デロイトのラグジュアリーランキングでトップを堅守
2015/06/11
仏グループLVMHが、高い利益性でラグジュアリーマーケットを牽引し続けている。市場には新しく中国のジュエラーなども参入し、益々競争が激しくなる中でトップの座を守った。国際会計事務所デロイト(Deloitte)の発表したラグジュアリー企業のランキング「Global Powers of Luxury Goods」の結果による。
2013年の事業に対する売上高に基づいて作られたランキングで、100位入りしたラグジュアリー企業の売上総額は2142億ドル(約26兆4800億円)。対象となる事業内容はプレタポルテ、アクセサリー、ハイジュエリー・時計、更に化粧品・フレグランスも含まれる。
ラグジュアリー業界のトップに君臨しているLVMHは、「ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)」「フェンディ(Fendi)」「セリーヌ(Céline)」などのブランドを所有し、売上高は217億ドル(約2兆6800億円)。それに続くのが、スイスの「リシュモン(Richemont)」グループ(134億ドル(約1兆6600億円))と米コスメティック「エスティー・ローダー(Estée Lauder)」(109億ドル(約1兆3500億円))だ。前年と全く同じ順位となっている。
しかし、4位には予想外の企業、中国で高級時計・ハイジュエリーを扱う周大福ジュエリーが登場して、トップ10入りを果た。ちなみに、トップ10の売上が100企業全体の売上のうち48.9%を占める。周大福ジュエリーはアジアのティファニーとも称されており、2013年には売上高99億ドル(約1兆2200億円)で前年比34.8%増を達成した。
「金価格の低下と販売経路の拡大で、周大福ジュエリーは売上を爆発的に伸ばした。これは100位以内に新たにランクインした他の中国企業と同じで、皆ハイジュエリー・時計販売事業を展開しており、国内マーケットに特化している」と語るのは、デロイトのラグジュアリー分野担当者だ。
他に新たにトップ10入りを果たした企業としては、米PVHグループ (「トミー・ヒルフィガー(Tommy Hilfiger)」「カルヴァン・クライン(Calvin Klein)」など)が、下請け会社ワーナコ(Warnaco)を買収したことで10位にランクインした。資生堂とロレックス(Rolex)は昨年9位と10位だったが、今年はトップ10入りを逃した。
他にも、5位に伊ルックスオティカ(Luxottica)、6位にスイスのスウォッチ(Swatch)などが名を連ね、ケリング(Kering)、ロレアル(L’Oreal)、ラルフ・ローレン(Ralph Lauren)がそれに続く。
国別に見ると、2013年に高い成長率を誇るのは中国と香港のラグジュアリー企業で、平均して33.4%増を記録している。次いで、トップ10のうち3つのグループが属するフランスが続く。3位はイタリアで、100企業の売上総額のうち16.5%を占める。
(2015年6月11日現在、1ドル=123円で換算)
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