Reuters
2019/05/06
アディダス、第1四半期は純利益17%増
Reuters
2019/05/06
アディダス(Adidas)が発表した2019年第1四半期の決算は、利益率の高いEC事業が好調でけん引し、純利益が17%増となった。一方で、北米でのサプライチェーンの問題から成長は鈍化、欧州でも停滞が見られる。
カスパー・ローステッド(Kasper Rorsted)CEOは2016年の就任以来、北米およびアジアでの成長と、実店舗より利益率の高いEC事業の拡大によるグループの収益性改善に注力してきた。
第1四半期の営業利益率は1.4ポイント増の14.9%を記録し、競合相手のナイキ(Nike)を上回った。同社は12-2月期に過去最高値として13.5%を計上している。
ソーシングおよびマーケティング費用削減のほか、為替レートが有利に推移したこと、さらに高価格帯の商品とEC事業が好調だったことが利益率向上に繋がったという。ECの売上高は40%と大幅に伸びた。
第1四半期の調整済み売上高は4%増の58億8300万ユーロ(約7299億200万円)。純利益は6億3200万ユーロ(約784億1200万円)で、アナリストの予想平均58億ユーロ(約7196億200万円)と5億6700万ユーロ(約703億4500万円)を上回っている。
3月の時点で、サプライチェーンの問題から特に北米市場を中心に上期の成長が鈍化する見込みだと発表していたアディダス。ちなみに、北米ではこの3年間で売上を倍増し、ライバルのナイキからシェアを奪っている。
地域別に見ると、欧州では3%の減収となったものの、中国では16%増と大きく売上を伸ばした。
北米市場を優先して工場機能を見直すことによるサプライ強化に伴い、上期に関しては3~4%の増収にとどまるという予想は据え置いた。
(2019年5月6日現在、1ユーロ=124円で換算)
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