fashionsnap
2011/09/19
アーヴィング・ペンと三宅一生 2人の軌跡を辿る展覧会スタート
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2011/09/19
アメリカ出身の写真家Irving Penn(アーヴィング・ペン)と三宅一生による展覧会「アーヴィング・ペンと三宅一生 Visual Dialogue」が9月16日、東京・赤坂の21_21DESIGN SIGHTでスタートした。一般公開に先駆け15日、本展ディレクターの北村みどりをはじめ、映像ディレクター・デザイナーのパスカル・ルランや建築家の坂茂(ばん しげる)、当時ともにクリエイションを行ったクリエイティブディレクター ティエンが会場を訪れ同展の魅力を語った。
アーヴィング・ペンと三宅一生 |
三宅一生は1983年に「VOGUE(ヴォーグ)」誌でアーヴィング・ペンが撮影した「ISSEY MIYAKE(イッセイミヤケ)」のフォト作品を見て感銘を受けたことをきっかけに、その後パリコレクションで発表した服の撮影を依頼。以後、1987年から1999年まで、約13年間にわたりアーヴィング・ペンが「ISSEY MIYAKE」の作品をニューヨークで撮影し、ポスターや写真集、展覧会など様々な形で発表されてきた。本展では250点を超える作品なかからこれまで発表された作品をはじめ、アーヴィング・ペン自らの手による基調なオリジナルプリントや撮影用スケッチを特別公開。これに加えてアニメーション技術や超高精細プロジェクターなどを用いて、両者の"視覚的対話"の軌跡を辿る。
三宅一生の全ての活動に携わる一方でニューヨークで行われたアーヴィング・ペンの撮影を見守り続けてきた北村みどりは「2009年ペンさんの死をきっかけに、撮影された数々の作品を自分達だけのものにしてはならないと強く思いました。」と同展開催のきっかけを切り出した。ポスターにはアーヴィング・ペンが1968年に撮影したポピーの花と1990年に「ISSEY MIYAKE」から発表されたフラワープリーツを採用。ポスター制作を手がけた北村は、「強いコンセプトを込め、両者の創造性を表現しました。」と話した。またパルファムクリスチャンディオールのクリエイティブディレクターをつとめた経験を持ち、当時メイキャップを手がけたティエンは当時を振り返り、「ビジネスを目的とはしない楽しいコラボレーション。とてもすばらしいかった。」と話した。
北川の「会場にある全てを理解してもらえるように」との思いから制作されたアニメーションやプロジェクターによる投影は映像ディレクター・デザイナーのパスカル・ルランによるもの。すべての作品をとりまとめ、21_21DESIGN SIGHTに配置した建築家の坂茂は「これは難しい仕事だなと思いました」と笑顔で話し、「ファッションの流れを感じてもらえればとポスターとスケッチを対面させました。最後の1枚はとても素晴らしい写真で、フレーム化することで魅力を際立たせることができてるのでは」と会場構成の工夫について述べた。会期は4月8日まで。
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