イオンが11月12日、小売事業の成長戦略における新たな柱と位置付けた新業態「FT（エフティ）」の出店を開始すると発表した。ブランドの垣根を越えてトラッドやフェミニン、ユーロといったスタイル別にファッションと生活雑貨を揃え、「自分のスタイルに合うアイテムを楽しく、効率良く見つけたい」というニーズに応えるワンフロア構成の大型専門店。1号店は11月30日、同日にグランドオープンを迎える埼玉のイオンタウン 吉川美南にオープンする。

　ファミリー世代の消費スタイルが変化する現在、「FT」は家族の「団欒」に着目し、その楽しさや大切さを共有できる居心地の良い空間を提供。取り扱いアイテムのキーワードは「高感度・高品質・納得の価格」。スマートフォン用のアプリを通じたO2O（オーツーオー）も活用し、多店舗展開していくという。1号店の店舗面積は約3,500平方メートルで、40代の団塊ジュニア世代の家族をメインターゲットにウィメンズ40とメンズ28、キッズ14、ホーム8の計90ブランドをテーマ別にラインナップ。また、大阪のハワイアンパンケーキ店「WK Hawaii Cafe」やネイルサロン「Nice Nail cute」、約1,000冊の児童書が並ぶ「こどもラウンジ」がコトを提案するサービス店舗として出店する。

　イオングループでは、グループ2社（イオンリテールとイオンモール）がそれぞれ運営してきた69施設を11月からイオンモールが集約し、国内出店のペース加速化をはじめ中国やアセアンへの積極出店を進めている。12月20日には「イオンモール幕張新都心」の開業が控え、「イオンの総力を結集した旗艦店」として展開する計画だ。