Reuters
2016/08/31
インド、9月1日に100万人以上がストライキを計画
Reuters
2016/08/31
インドでは、金融、マスコミをはじめとした様々な業種の労働者100万人以上が、9月1日にストライキを計画しているという。賃金の上昇を求めるほか、労働法改正や生産性の低い工場の閉鎖を計画するナレンドラ・モディ政権に抗議する目的もある。
政府は30日にストライキ中止を要請したが、全インド労働組合会議(All India Trade Unions Congress)とインド労働組合センター(Centre of Indian Trade Unions)はこれを拒否している。
2014年5月から就任したモディ首相は、抜本的な経済改革を行い、海外資本を呼び入れるため労働法の緩和を画策してきた。
政府は今年度、国営企業の民営化を通じて5600億ルピー(約8600億 円)を調達するほか、数社の清算も計画している。前年度は、国営77社の合計損失額が40億ドルを超えた。
防衛や鉄道のような分野における民営化中止や賃金の引き上げといった組合の要請に対し、政府側からの「率先した具体的対策」は講じられていない、と労働組合センターのタパン・セン(Tapan Sen)書記局長。
アルン・ジャイトリー(Arun Jaitley)財務大臣は30日、政府は公務員に過去2年間の賞与を支給し、技術未収得の労働者に対する最低賃金を引き上げるつもりだと発表したものの、セン書記局長はストライキが予定通り行われることを示唆している。
しかし、もう一つの主要組合であるインド労働連盟(Bharatiya Mazdoor Sangh)は、モディ首相の所属するインド人民党(Rashtriya Swayamsevak Sangh)の母体である民族義勇団(Rashtriya Swayamsevak Sangh)と繋がりがあり、今回のストライキには参加しないといいう。
(2016年8月31日現在、1インドルピー=1.5円で換算)
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