クールジャパン機構（海外需要開拓支援機構）が、第一弾の取組みとして、アジア地域における事業支援について基本合意したことを発表した。エイチ・ツー・オー リテイリングによる中華人民共和国浙江省寧波市の百貨店出店、東南アジアにおけるテレビチャンネルおよびジャパンフード事業展開の3件。いずれも、開発・運営に関する支援を検討する。

　エイチ・ツー・オー リテイリングは、杉杉集団を中心とするコンソーシアムおよびクールジャパン機構との間で、阪急百貨店初の海外進出を計画。2018年春を目処に、寧波市政府が進めている大規模な開発プロジェクト「東部新城開発」の中心地「寧波中心」内に、地上6階地下1階の7フロア、延床面積約16万平方メートルの商業施設の開業を予定している。同社はこれを足がかりに、東南アジア諸国も視野に入れた海外進出に乗り出すという。

　東南アジアでは、スカパーJSATが展開する、日本のコンテンツを現地語で放送するチャンネル「Wakuwaku Japan」で日本のコンテンツを発信し、周辺の関連商品・サービス販売する事業の立上げを計画。また日本外食ベンチャー海外展開推進協会と共に、20店舗規模の和食店群をショッピングモール等の一角に集積するジャパンフードタウンの事業化についてクールジャパン機構と共同で検討する。

　クールジャパン機構は、日本の魅力ある商品・サービスの海外需要開拓に関連する支援・促進を目指し2013年11月に設立。今後も、「日本の魅力（クールジャパン）」を事業化し海外需要の獲得につなげるため、「メディア・コンテンツ」「食・サービス」「ファッション・ライフスタイル」をはじめとする様々な分野でリスクマネーの供給を行っていくという。