掲載日
2015/06/05
2015/06/05
サンローランの広告が掲載禁止に、「病的に痩せた」モデル起用で
掲載日
2015/06/05
2015/06/05
仏ラグジュアリーブランド「サンローラン(Saint Laurent)」が雑誌Elle UKに載せた広告が、英国の広告監視当局によって掲載禁止になった。モデルが「病的に痩せている」と考えられたためだ。
問題の広告は、女性が床に横になり髪をかき上げているモノクロの写真。モデルはデコルテの開いた丈の短いドレスを纏っている。
広告監視当局(ASA)は、モデルのポーズと照明によって「浮き上がった肋骨と細すぎる脚が目立つ」という判断を、3日の発表で明かしている。
「この写真ではモデルが病的に痩せているように見え、無責任な広告だと結論付けた」。
当局によると、YSL側は「モデルが痩せすぎている、という抗議に対して同意していない」とのこと。また、掲載雑誌ELLE UKは、一連の抗議に関して一切のコメントを差し控えているが、この判断により、広告を現行の状態で掲載することは不可能になった。
「痩せすぎモデル」問題は世界中で議論の的となっている。たとえばフランスでは、拒食症対策の一環として今年4月3日に痩せすぎモデルを禁止する修正法案が賛成多数で可決され、国内のモデル事務所の多くが反発したが、スペイン、イタリア、ベルギー、チリ、イスラエルなどの国々でも既に同様の対策が取られている。
更にフランス国民議会では、この決定に先立って、「過度の細さ」を扇動した者に対して禁固刑と罰金を科す修正案も可決されていた。フランスの拒食症患者は3万人から4万人に上り、その大多数(90%)が女性。精神疾患の中でも最も死亡率の高い病になっているという。
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