2019/11/14
ナイキ、アマゾンから撤退
2019/11/14
ナイキ(Nike)が、アマゾン(Amazon)での販売を中止するという。同プラットフォームで非正規業者や偽物販売業者が出店している問題に加え、直営の販売チャネルに専念したい意向もある。
声明では、「よりダイレクトでパーソナルな関係を通じて顧客体験を向上させるという方針の一環として、アマゾン リテール(Amazon Retail)との取引を終了することを決断しました。引き続き他の小売業者やプラットフォームとの強力でユニークなパートナーシップに投資し、世界中の消費者にシームレスに働きかけていきたいと思っています」と述べている。
ナイキは2017年6月からアマゾンでの販売を開始した。多くの消費者の目に留まるという点では魅力的だったが、同じプラットフォーム上には偽物を扱う出店者や非正規の小売業者も存在する。皮肉なことに、ナイキが販売する自社製品よりも、他の業者が出品している「ナイキ」商品の方がランキングでは上位にあった。こうした背景から、アマゾンへの出店はナイキにとって効率的とは言えないものとなっていた。
また、旗艦店に新コンセプト「House of Innovation」を導入したり、「SNEAKRS」アプリを通じたコミュニティや「Nike Direct」プラットフォームによるDtoCアプローチを行うなど、自社で展開する直営販売網に力を入れているナイキ。直近の四半期ではアプリの利用者が50%増加したという。「Nike Direct」での購入者も、その半数がロイヤリティプログラムのメンバーだ。
ちなみに、アマゾン リテールとの取引を終了した後も、アマゾンのクラウド事業やウェブサービス(AWS)に関しては「Nike.com」の運営に引き続き利用していくという。
不許複製・禁無断転載
© 2024 FashionNetwork.com