2017/06/21
パリ ファッションウィーク:「バレンシアガ」、ブローニュの森で"休日の父親"のウェア披露
2017/06/21
パリのメンズファッションウィークで最も注目を集めるブランドの一つでもある「バレンシアガ(Balenciaga)」がブローニュの森でコレクションを発表、若い父親のオフ向けウェアを披露した。
オーバーサイズのソフトポロは袖が肘の下まで届く長さで、前身頃に「Speedhunter」の文字が。こちらもオーバーサイズの80年代風ソヴィエトパーカには、メゾンのロゴがあしらわれていた。さらに、後半にはビニールに覆われたシャツやデニムジャケットが登場し、多くのアイテムには「Europe!」、「The Power of Dreams.」といったフレーズがプリントされている。
「本当に色々なアイディアに溢れていて圧倒されたよ。すごい!」と話すのは、ドラマ『ツイン・ピークス』新シーズンのプロモーションに訪れていた俳優、カイル・マクラクラン(Kyle MacLachlan)だ。「ビニールに覆われたシャツなんかは特にね。『ツイン・ピークス』もローラにの遺体がビニール袋に包まれて発見されるところから始まるだろ。本当にすごいアイディアだよ!」。
「大きなグリーンのドラゴンがいるジャケットも好きだね。8歳半になる息子がいるんだけど、いいと思った」とも微笑む。
ランウェイには、カリーヌ・ロワトフェルド(Carine Roitfeld)や「バレンシアガ」の親会社ケリング(Kering)」のフランソワ=アンリ・ピノー(Francois-Henri Pinault.)会長の姿も。
「僕のボードには長年あなたの写真があるんだ。こうしてお目にかかれて光栄だよ!」とデザイナーのデムナ・ヴァザリア(Demna Gvasalia)はカイルに語り掛けていた。
特に目を引いたのはトリプルデッカージーンズで、ウェスト部分がデニム、腿の部分がコーデュロイ、そしてひざ下にはレザーが使用されている。また、ヴァザリアはやはり商業的なデザインもうまく、トレンドを作り出すようなアクセサリーを提案した。コピーショップのビニール袋をレザーで仕上げたものや、シャイニーなレザーを編んで「BB」のロゴをほどこしたトートなどが登場。
「自然の中でなるべく過ごすようにしてきたんだ。瞑想とかヨガとか、そういうスピリチュアルなものがこのコレクションに表れたと思う」とヴァザリア。
公式サイトBalenciaga.comのライブ動画では、まずドローンによる上空の様子が映され、そこから森の中へと入っていく、という演出になっている。バックに流れるのは、ドイツのメタルバンド、ラムシュタインのナンバーだ。
ヴァザリアは旧ソ連のアブハジア共和国に生まれたが、内戦により一家は移住を余儀なくされた。「子供の頃はあまり外に出してもらえなかった。危険すぎたからね。その分、自然のありがたさを今感じているんだ」とも語った。
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