2017/06/23
パリ ファッションウィーク:「ルイ・ヴィトン」、サイクリスト&サーファーシックをパレロワイヤルで披露
2017/06/23
モダンでノマドなコレクションだった。ニュージーランドのマオリ風から、ハワイのサーフ、パシフィックのスキューバギアまで、アクティブスポーツの要素がロゴマニアなコレクションに落とし込まれ、「ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)」は18年春夏シーズンも、やはり成功の予感がする。
LVMHのメインブランドでもある「ルイ・ヴィトン」は費用も惜しまない。暑さにうだるパリでも、パレロワイヤル内に設けられた会場にはスプリンクラーが取り付けられ、涼しく快適に過ごすことができた。
現代のメンズファッションは、スポーツのアティチュードを多目的な衣服とミックスするのが主流で、飛行機や、あるいはエアコンの無い場所でも着られるようなものになっている。「ルイ・ヴィトン」のメンズを手掛けるデザイナー、キム・ジョーンズ(Kim Jones)は、ライトグレーのハニカムツイルジャケットやモヘアジャケットなど、軽量なテーラリングアイテムを見せた。
ロゴ使いで遊ぶブランドも少なくないが、ジョーンズの場合は、「LV」のロゴを飛行機雲の上に配置した。また、山登りのギアや、ウェビング、クライミングのコードなどを高機能な素材に落とし込んだ「モノグラム・アウトドア(Monogram Outdoor)」と呼ばれる新しいプロダクトラインも披露し、ブルゾンやジャーキンといったアイテムはタウンでもカントリーでも使えるものに仕上がっていた。
オフ用のウェアとしては、スキューバーショーツをオーバーサイズのオーガンジーショーツの下にレイヤードしたスタイリングや、ウールのダスターコートをサーファーレギンスとストライプシャツの上にオンしたルックも。ショーノートは、メタリックなコバルトブルーとブラウンのモノグラムプリントを合わせたデザインだったが、それと全く同じ配色が、サンダルやバッグにも使われていた。
今回のコレクションは、ストリートなスケートボードブランド「シュプリーム(Supreme)」とのコラボレーションで話題になった先シーズンとは、明らかに一線を画している印象だ。実際、ジョーンズには何かを探求しようという気概が感じられ、それが良い方向へ作用していた。
「前のシーズンが終わって、何か新鮮なことがしたかったんだ。もっとリラックスしたシルエットで、もっと若い感じのことをね」とキム・ジョーンズ。
ショーが始まる直前に、ナオミ・キャンベル(Naomi Campbell)が現れ、親友である英ヴォーグ編集長、エドワード・エニンフル(Edward Enninful)に加わった。面白いことに、彼女が身を包んでいたシフォンのフローラルドレスは、メンズコレクションにあったシャツの生地のモチーフとほとんど同一のものだった。これは何かの予兆だろうか?
不許複製・禁無断転載
© 2024 FashionNetwork.com