2013/01/16
ピッティ ウオモ、海外からの来場者が増加
2013/01/16
1月8日〜11日に開催された展示会「Pitti Uomo(ピッティ ウオモ)」は、初日2日間が「ロンドン・コレクションズ・メン」と重なったものの、盛況のうちに終了した。来場者は合計3万人、そのうちバイヤーの数は2万600人だった。
ピッティ・イマージネ社のRaffaello Napoleone(ラファエロ・ナポレオーネ)CEOは、「特に海外からのバイヤー数が大幅に増え、全体的に盛況だった。来場者数は5%増と予想を大きく上回り、外国人バイヤーの数は350〜400人増加した」と説明。
バイヤーの主な国別内訳は、日本(14%増)、ロシア(40%増)、中国(34%増)、米国(12%増)、トルコ(13.5%増)、韓国(11%増)だった。英国人バイヤーが2%増加したほか、香港や台湾、メキシコ、ブラジル、アフリカや中東諸国、中央アジアからも訪れた。ナポレオーネCEOは、「日本、ロシア、米国、ドイツからの来場者が非常に多かった。ビジネス機会や販路を見つけにくる中国人も増えている」とコメント。海外から来場したバイヤーの数は7800人と、前年の7400人から増加した。
一方、イタリア人バイヤーの数は6%減の1万2800人となった。前年は1万3600人だった。ナポレオーネCEOによると、「イタリアでは閉店するブティックが相次ぎ、資金繰りに喘いでいるバイヤーも多い。展示会に顔を見せないのは当然だ」という。
ニットブランド「Annapurna」のAntonella Ricevuti氏は、「イタリアのセール時期に重なっていることも原因だろう。とはいえ、海外バイヤーも合わせると予想以上のバイヤーが訪れた」と話す。ある有名靴ブランドの責任者は、「イタリアからも大口顧客が訪れたが、慎重なバイヤーが多く、有名ブランドの『確かな価値』を求めているような印象があった」と説明している。
ナポレオーネCEOは、「今回のピッティは、イタリアの服飾産業の経済状況を反映している。イタリア国内市場は依然として低迷しているが、メンズファッションの売上高や輸出は増えている」と分析する。
イタリア繊維アパレル連盟(SMI)が発表した予備調査データによると、イタリア国内の2012年のメンズファッション総売上高は1.9%増の86億ユーロ(約1兆円)(2011年は4.2%増)、輸出総額は2.4%増の48億ユーロ(約5616億円)(前年は10.9%増)にとどまると見られている。
今回の「ピッティ ウオモ」で見受けられたトレンドとしては、「伝統」や「DNA」といったテーマのほか、カムフラージュ柄も目立ったという。今後の開催日程は、2013年6月18日〜21日、2014年1月7日〜10日。
(1ユーロ=117円で換算)
不許複製・禁無断転載
© 2024 FashionNetwork.com