"顧客接点の拡大と充実"を基本戦略に掲げる三越伊勢丹ホールディングスが、新たに「新規小型店舗事業」を始動する。2012年春にはルミネ新宿に「ラグジュアリーコスメ編集ショップ」の1号店を、羽田空港ターミナルに初の紳士雑貨を主体とした店舗をオープン。来夏には「クイーンズ伊勢丹」の新規出店を行う予定。

伊勢丹

　三越伊勢丹は、高級化粧品や自然派化粧品の分野に圧倒的な強みをもつ伊勢丹新宿本店のノウハウを活かし、"欲しいときに・好きなように・欲しいモノだけ買える ラグジュアリーコスメショップ"をコンセプトにラグジュアリーコスメ編集ショップ事業を新たに展開。「shu uemura（シュウ ウエムラ）」や「ランコム」など、日本ロレアルが扱う海外ブランドを始め、グローバルブランド「Shiseido」 や「RMK（アールエムケー）」など国内外の高級化粧品ブランドを中心に約10社20ブランド前後を扱う予定。従来の百貨店にある化粧品ブランドブースのようなブランドごとの壁を取り、自由に比較購買できるショップ環境を整える。利便性の高いターミナル商業施設を中心に出店を計画し、来春のルミネ新宿への1号店のオープンを皮切りに、今後数年間でルミネをはじめとする駅ビル及び外部商業施設に20〜30店舗の展開を計画。売上規模は、1店舗あたり年商5億円程度を想定している。

　また、"顧客接点の再強化"に向けた新たなチャネル開発の中で、羽田空港ターミナルに着目。羽田空港のヘビーユーザーである男性ビジネスマンやエグゼクティブを対象に、初の紳士雑貨を主体とした店舗を展開する。三越伊勢丹は、日本空港ビルデングが営業する店舗の設計から参画し商品供給業務、販売業務等を受託。ビジネスマンが行き交う羽田空港の立地特性を踏まえた上質な品揃えとサービスにより、新しい店舗モデルを確立していく試みだ。紳士雑貨や用品を中心にフーズギフト、カフェ及びビジネスマンに向けた各種サービスを展開し、本店舗をモデルケースに日本空港ビルデングとの長期的な取り組みを検討していく予定。

　さらに、三越伊勢丹グループ傘下で食品販売・製造・卸売とスーパーマーケット業を営む三越伊勢丹フードサービスは、"顧客接点の最強化"に向けて2012年夏、埼玉県に「クイーンズ伊勢丹ふじみ野店」をオープンする。店舗面積約1,500㎡、駐車場約400台を予定しており、首都圏を中心に出店している食品専門のスーパーマーケット「クイーンズ伊勢丹」では3年ぶりの新店となる。