博報堂DYがカンヌやクリオ賞受賞の米広告会社を買収 専門マーケティング強化

　博報堂DYホールディングス（以下、博報堂DY）が6月3日、米国のデジタル・クリエイティブ・エージェンシーのデジタルキッチン（Digital Kitchen）を買収したことを発表した。博報堂DYの戦略事業組織「kyu」の傘下に入り、専門性と先進性の高いマーケティングサービスの強化を図る。

　デジタルキッチンは1995年に設立されたデジタル・クリエイティブ・エージェンシー。コンテンツによるエンゲージメント獲得やオウンドチャネルの開発、ブランド体験環境の創出といった領域で高い評価を得ている。2011年の世界最大級の広告賞「カンヌライオンズ」デザイン部門でグランプリに選ばれているほか、ワンショー（One Show）やクリオ賞といったなど多数のクリエイティブアワードの受賞歴を持つ。主なクライアントにはボーズ（BOSE）やマイクロソフト（Microsoft）、アパレルでは「アディダス（adidas）」や「リーバイス（Levi's）」「ニューバランス（New Balance）」などがある。

　2014年5月に組成された「kyu」は最先端でユニークな「専門マーケティングサービス」を生み出している北欧や欧州をメインの対象エリアとしてM&Aを行っており、SYPartnersとRed Peak Groupの2社を傘下に収めている。世界一級のマーケティングサービス企業を目指している博報堂DYでは、「専⾨性と先進性の継続的な取り込み」など3つの成長ドライバーを掲げた中期経営計画を推進しており、デジタルキッチンの買収はその一環として実施する。