掲載日
2011/06/08
2011/06/08
景気動向指数、震災後ようやく改善
掲載日
2011/06/08
2011/06/08
帝国データバンクは、2011年5月の全国企業倒産集計を発表した。倒産件数は964件、4ヵ月ぶりの前年同月比増加となり、負債総額は2356億6200万円、今年最少を記録した。
業種別に見ると、建設(267件、前年同月比+23.0、サービス業(186件、同+36.8%)の2業種で大幅に増加した。サービス業では、ホテル・旅館(20件)が最も多く、美容、ソフトウェア受託開発分野の企業倒産件数が続いた。
2011年5月の景気動向指数(景気DI:0~100、50が判断の分かれ目)は、前月比1.0ポイント増の31.4となり、3ヵ月ぶりに改善した。サプライチェーンは回復途上であり原材料価格も上昇傾向にあるものの、企業の生産活動には回復の動きが現れはじめており、「製造」をはじめ全10業界が3ヵ月ぶりにそろって改善した。
また、消費面では「飲食料品小売」や「医薬品・日用雑貨品小売」などの生活必需品関連業種が比較的堅調であったほか、衣料や家具、自動車、外食や観光・レジャー関連業種など不要不急のモノやサービスなどでも幅広い改善がみられた。
景気DIは震災から3ヵ月目にしてようやく改善に転じたが、震災前(35.4:2011年2月)を大きく下回る水準が続いている。震災の爪痕は深く、福 島第一原発事故の長期化も企業や家計のマインド改善の妨げとなったほか、価格競争の激化や不安定な為替動向、長引く雇用不安などもさらなる改善を抑制する 要因となった。全51業種のなかで震災前の水準に戻したのはわずか3業種にとどまっており、総じて回復に力強さはない。
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