新商業施設「Kirarito Ginza（キラリトギンザ）」の内部が、10月30日の開業に先駆けて公開された。銀座一丁目の中央通り沿いに位置する同施設のキーワードは「ハレの日」で、結婚式の準備から本番まで網羅したテナントで構成。再開発が進む銀座エリアのランドマークになることを目指して、「hartmann（ハートマン）」の国内初の旗艦店や「Tocca（トッカ）」の国内最大店舗、銀座エリア初出店の「Eggs'n Things（エッグスンシングス）」などの専門店を充実させている。

　「銀座でいちばん、幸せな場所」をコンセプトにオリックスが運営する「Kirarito Ginza」は、高さ66メートルの地上12階建てで、外観はダイアモンドのブリリアントカットをモチーフにしたデザインが特徴。中央通り沿いの建物としては前例がない約100平方メートルの巨大オープンテラスを4階部分に設け、エリア最大の屋上ガーデンも含めて開放的な空間を取り入れた。

　敷地面積およそ1320平方メートルの施設内には、結婚式や誕生日をテーマにした52店舗を導入。12階と11階の「ヴァルデモッサ銀座」はスペインのリゾート地をイメージした全面ガラス張りのチャペルや屋上ガーデン、結婚式場を備える。10階と9階はウェディングドレスショップやエステティックサロン等のブライダル向けのサービスとビューティーを提供し、8・7階と4階は新業態のスペイン料理店「Paezo（パエゾ）」などが並ぶカフェ・レストランフロアとして2次会にも利用できる。2階と3階はジュエリーやギフトのショップが25店舗以上出店。1階と6階は「インバウンド施策として情報発信力のある業態を集めた」（エム・エス・シー 新井幸雄社長）といい、高級・上質ラインやVipルームを国内で初展開する「Tocca」の新コンセプトストアをはじめ、フルラインナップを取り扱う「hartmann」の旗艦店、金沢市が手掛ける文化発信拠点「dining gallery 銀座の金沢」などが揃う。5階には貴和製作所のカフェ併設店、地下1階にはジャズとクラシックの生演奏を行う国内最大級の「俺のイタリアンTokyo」と「俺のフレンチTokyo」を展開。

　銀座エリアでは大規模な開発が進んでおり、銀座阪急跡地では都市型商業施設「（仮称）銀座5丁目プロジェクト」が2015年秋、松坂屋銀座店跡地では大型複合施設「銀座六丁目10地区第一種市街地再開発事業」が2016年11月に開業予定。Kirarito Ginzaの開業に向けて新井社長は「競争が激しくなるので、"ブライダル"という特徴のある施設にした」と話し、「銀座は世界向かって素晴らしい街になっていく」というオリックス不動産の益子哲郎社長は「その先駆けとして、輝く施設でありたい」と抱負を語った。