髙島屋が10月21日、タイへの進出を発表した。バンコクに2017年開業する大型複合施設「Iconsiam」内ショッピングモールのアンカーテナントとして「サイアム髙島屋（仮称）」をオープンさせる計画。出店に向けて、連結子会社タカシマヤシンガポールリミテッド（以下、シンガポール髙島屋）は現地企業Iconsiam Co.,Ltdと合弁会社設立の契約を10月21日付で締結した。

　「サイアム髙島屋」は、約1,500億円投じてタイのシンボル的施設を目指して建設されている「Iconsiam」のショッピングモール内に位置し、地下1階から地上7階に出店。賃貸面積約3万6000平方メートルに、ラグジュアリーブランドを含む婦人服・婦人雑貨をはじめ、紳士や子供、リビング、食料品、レストランまでフルラインで展開する百貨店形態をとる。

　新会社Siam Takashimaya(Thailand) Company Limitedは、シンガポール髙島屋が51%とIconsiam Co.,Ltdが49%出資して設立。資本金は約36億円で、髙島屋では不動産開発の有力企業と事業パートナーになることで、タイ・バンコクでの拡大も視野に入れているという。

　髙島屋は現在シンガポールに店舗を構えるが、成長著しいASEAN諸国での店舗拡大を目指して、2016年8月にはベトナム・ホーチミンに「ベトナム髙島屋」を核とするショッピングセンターを開業予定。新規事業開発として、海外向けの卸・小売販売が目的の合弁会社をトランスコスモスと設立する。